たいせつブログ

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再生医療科便り(6)〜活性化リンパ球療法1「活性化リンパ球療法とは?」〜

2018年02月26日

再生医療科便り
 
 再生医療科の齊藤です。皆様におかれましては如何お過ごしですか。
 
 前回までは、「ガンと免疫」についてお話ししてきました。今回から、免疫の力を使ったガンの治療法、すなわち「免疫療法」について触れたいと思います。現在当院では二つの免疫療法を行っています。今回はそのうちの一つ「活性化リンパ球療法」についてお話ししたいと思います。その理由は、この治療法が基本であり、もう一つの免疫療法はその発展したものだからです。
 
 ここでいう「活性化」とは、リンパ球を元気にすることです。そしてこの元気になったリンパ球をガンの治療に使うのが活性化リンパ球療法です。
 今回は、活性化リンパ球療法の流れについてお話しします。その方が、この後の細かいのですが重要な話題を理解しやすいと考えるからです。
 
 活性化リンパ球療法の流れは、最初に患者さんから採血させてもらい、これよりリンパ球を取り出し、リンパ球を元気にして(活性化)、増やし(増殖)、患者さんに点滴で戻します。
 
 これだけです。
 
 患者さんが関わるのは最初の採血(五分ほどで終了します)と、最後の点滴(30分から1時間ほどで終わります)です。麻酔を使うこともありません。ですから、患者さんの負担は比較的軽いです。
 また自分のリンパ球を使うので重大な副作用がほとんどありません。
 次回からは、もう少し詳しいお話をしたいと存じます。
  再生医療科 齊藤正二