再生医療科便り(24)〜獲得免疫について2〜
2018年04月02日
前回より、ジェンナー(Edward Jenner)に端を発する現代免疫学のお話を始めました。最初の話題は「獲得免疫」だったわけですが、自分への宿題として、
第一は、牛痘接種で天然痘が予防できるその仕組みとは何か。
第二は、獲得免疫とは何か。
を挙げました。
この言葉には罠が仕掛けられており、免疫学に多少とも心得のある人が最初に引っかかります。
一については今の免疫学の根っこに関わる部分であり、ご説明できるまでに到っていないためもっと勉強して後で記したいと思います。
ですので今回は二について。「獲得免疫」と聞いた時ずっと以前から知っているように思っていたのですが、獲得免疫という言葉は自分の大学時代の教科書には載っておらず、以後も知る機会を持たず、知ったのはついぞ最近であることに気づきました。それなのにあたかもおなじみと思ったのはなぜでしょうか。
答えは私の知っている「免疫」という言葉にすでに「獲得」という意味が織り込み済みであったということです。話がだんだんとややこしくなってきましたので、次回整理してもう一度お話しします。
再生医療科 齊籐正二