たいせつブログ

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再生医療科便り(29)〜獲得免疫について7「ジェンナーの時代4」〜

2018年04月07日

 ジェンナー(Jenner, Edward, 1749-1823)から脱線して、お師匠であるハンター(Hunter, John, 1728- 1793)の話しが続いております。
 
 ハンターの評伝を読んでおりますと、旧来の考え方に縛られることが少なく、観察と実験の繰り返しであったことが分かります。目の前の事実を重視する、このできるようで難しいことをやり遂げた人物だと思いました。
 
 関心の対象は、幼少の頃は身の回りの生き物であり、青年になってからは兄の仕事の関係で人体へと移りました。そして時あたかも植民地時代、アフリカやアジアから新奇の生き物がイギリス本土に生きたまま、あるいは標本として入ってきました。再びハンターの関心は生き物全般へと広がっていきました。その中から、進化論や発生学の先鞭となるような考えが醸成されてきました。次号に続きます。
 
  再生医療科 齊籐正二