再生医療科便り(39)〜微生物学を巡って5「パストゥールHub5」〜
2018年04月17日
皆様いかがお過ごしでしょうか。
郷里に両親を残してもう三十年になろうとしています。その間にいろいろあったのですが大過なくやってこられたのは叔父、叔母、すなわち親たちの兄弟がいたお陰です。その分、叱られもしますが。
パストゥールにも兄弟がいました。上には姉が一人。この人は家業である皮なめし業を継ぎ、パストゥールが研究に専念できる下支えとなりました。後に触れますがパストゥールの「結婚騒動」でも父親とともにパストゥールを支えたそうで肝の据わった人だったのでしょう。
パストゥールには兄もいたのですが、数ヶ月で亡くなったそうです。そのため第三子であるパストゥールの誕生は両親にとって待ちに待ったものであり、志半ばで故郷に帰ることになった父親の情熱はパストゥールに注がれることになりました。
その他に妹が二人いました。パストゥールは終生郷里への便りを欠かすことはなかったそうです。パストゥールにとって家族とはいかほどのものであったかが偲ばれます。
再生医療科 齊籐正二