診察室の風景(4-2)〜聴診器について(続き)〜
2018年04月30日
皆様方におかれましては如何お過ごしのことでしょうか。
今回は、前回に引き続いて聴診器についてお話したいと存じます。
前回は聴診器で心臓の音を聴くことに触れましたが、今回は呼吸の音についてです。聴診器で呼吸の音を聞くのは、洞窟で音のありがを探すのに似ています。胸の中で響く音はどこから来ているのか、そしてその音は詰まったような音なのか、はじけるようの音なのか。これによって胸の中で起きている以上を想像します。
新しい器械は、見える景色を一変させます。聴診器しかり、顕微鏡しかり。
その力が大きいために、ともすれば、全体を見失うことがあります。診療において、やはり大事なのは、普段から患者様のことを知っていらっしゃる飼い主様からの情報です。
次回は、顕微鏡についてお話したいと存じます。
副院長 齊籐正二