たいせつブログ

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診察室の風景(19)〜印刷物について(その2)〜

2018年05月26日

診察室の風景(19)〜印刷物について(その2)〜

 前回に続いてカルテに使われている印刷物について触れたいと思います。今日は入院されている患者様について使われる看護記録用紙です。写真が現在使われているものです。用紙には「食欲」と記した欄がありますが、これはごはんを出した時刻、その内容、その後食べた様子を確認した時刻、その時の様子(例えば「全部食べた」、「11g残した」)を書く場所です。 
 
 また、尿、便を確認した時刻とその量、性状を記す欄もあります。それから、投薬した時間とその内容を記す欄があります。
 
 投薬欄はさることながら、体に入ること(=食べること)、体から出ていくこと(=尿、便)に注目しているのは、患者様の状態がこの二つに如実に反映されるからです。例えば腎臓を患っている方では、その程度が重い時は食欲が落ちたり、尿量に異常が見られたり、お腹を壊したりすることがありますが、落ち着いてくると食欲が戻ってくる、尿量が安定してくる、普通の便が出るという変化が見られることあります。これらのことと例えば脱水の程度や血液検査を合わせて患者様が今どのような状態にあるのかを把握し、例えば飼い主様と退院の日取りを決めたりします。次号に続きます。

  副院長 齊籐正二