たいせつブログ

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診察室の風景(27)〜スポットケムについて〜

2018年06月11日

診察室の風景(27)〜スポットケムについて〜

 初夏に包まれています。洗った靴が随分と早く乾くようになりました。
 皆様におかれましては如何お過ごしのことでしょうか。
 
 前号までは血球計数器のお話をしました。今回は病院内で「血液生化学検査」とか「生化学」と略して呼ばれている検査で使われる器械についてご紹介します。
 
 写真は当院で使っている血液生化学検査用の器械です。この検査では血液の中に溶けている物質の濃度を測定することができます。
 
 血液生化学検査でよく耳にされるものと言えば「血糖値」で呼ばれることの多いグルコースでしょうか。尿に糖が出てくる糖尿病の患者様ではこのグルコースの血液中の濃度が高く出ます。
 
 しかしながら逆にこの値が高いから糖尿病と即断することはできません。飼い主様からの情報、触診などの感覚を使った診察、そしてレントゲンなどの他の器械を使った検査の結果をまとめて診断をします。血液生化学検査は診断するための一助となるものです。
 
  副院長 齊藤正二