たいせつブログ

スタッフが動物さんのことや日々のことなどを発信!



診察室の風景(28)〜注射針〜

2018年06月12日

診察室の風景(28)〜注射針〜

 今日ご紹介するのは写真にありますように「注射針」です。これをお読みの方には随分といろいろな針を使うなぁと思われる方もいらっしゃるかもしれません。その訳は注射針が色々な場面で使われるからです。よくあるのは採血です。この時はオレンジ色の針が使われることが多いのですが、速やかに取る必要がある時は少し太い水色の針を使います。また脱水していて血管が出にくい患者様や小さな患者様ではオレンジよりも細いグレーの針を使うこともあります。
 
 それから薬を注射する場合も、少量の粘りの少ないものを注射する時はグレーやオレンジの針を使います。逆に粘りのあるものを注射する時は水色の針を使ったりします。どちらにしても患者様の苦痛が少ないよう速やかに終えるということが最初に念頭に浮かびます。
 
 紫色の針は細胞診と言って、おできの性状を知るのに使うことが多いです。
 また、ピンク色の一番太い針は大量の液体を早く吸いたい時に使ったりします。あるいは腫れ物を切開したりする時にメスがわりに使うこともあります。
 
 このように用途に応じて針を使い分けます。また獣医師によって同じ場面で違う針を使うこともあります。この時も患者様に負担をかけずに目的を達成するにはということを考えております。

  副院長 齊藤正二