診察室の風景(32)〜採便棒〜
2018年06月23日
今日は最初の写真にあります採便棒についてお話します。この棒は持ってきてくれた便からその一部を得るのに使ったり、お尻より入れ直腸に残っている便を採取するのに使います。直腸からの採取の際に、腸を傷つけないように、この棒はしなやかに曲がる材料で出来ており、また先端が鈍になっております(二番目の写真)。
また、先端は中空になっており、便が引っかかりやすい造りになっています。
便から得られる情報は体の状態を反映していること、患者様に負担をあまりかけないことから、便検査は重宝な検査であると私は考えております。特に下痢の患者様や、ハムスターさんのような体の小さな動物さんで触診などの診察に限りがある場合に有用な検査となります。
副院長 齊藤正二