診察室の風景(15)〜クリアファイルについて〜
2018年05月22日 | 担当:たいせつ動物病院
気温の変化を始め季節の変わり目は人だけでなく動物さんにとっても厳しいものです。皆様、お体ご自愛ください。 さて、前回に引き続きまして、身近なものを取り上げようと存じます。今回はクリアファイルです。 写真は院内で主に使用しておりますクリアファイルです。色々なファイルが使われております。 例えば、一番左の緑のクリアファイルは、入院患者様のカルテが挟まっていることを... (省略されました)
診察室の風景(14)〜ふせんについて〜
2018年05月21日 | 担当:たいせつ動物病院
前回に引き続きまして、身近なものを取り上げようと存じます。今回は「ふせん」です。今や文房具の代表選手の一つになっている感のあるふせんですが、私が幼い頃には今のような貼ったりはがしたりできるふせんはなかったように記憶しております。 さて、そのふせんですが、院内では一番目の写真のように使われています。上にある数字は飼い主様が来院した時間で順番を把握するためのものです。赤丸がついている... (省略されました)
診察室の風景(13)〜虫眼鏡について〜
2018年05月18日 | 担当:たいせつ動物病院
日の出が大分早くなりました。愚猫に起こされる時間も早くなってきました。皆様いかがお過ごしでしょうか。 今日は虫眼鏡についてです。これも各ご家庭に一つはあるものではないでしょうか。郷里では、昔私が使っていた虫眼鏡を父が新聞を見るのに使っているとのことです。 院内では、私はマダニを取り除いた後マダニの口が残っていないかを見るのに使ったり、皮膚にできたおできの様子を見るのに使... (省略されました)
診察室の風景(12)〜綿棒について〜
2018年05月16日 | 担当:たいせつ動物病院
前回に続きまして、身近でありながら意外な使われ方をするものについてお話しします。今回は「綿棒」です。 普通綿棒は耳掃除に使われることが多いのですが、例えばオスのカメさんやフクロモモンガさんで陰茎が出て引っ込まなくなっているのを元に戻すのに使います。 また、セキセイインコさんで卵詰まりして出口近くまで来ている場合には、出口を押し広げたり、引っかかりをよけるために綿棒を使う... (省略されました)
診察室の風景(11)〜ノギスについて〜
2018年05月15日 | 担当:たいせつ動物病院
診療室の風景と題したコラムも今回で11回目となりますが、これを書くようになってから、前よりも診察室にあるものをよく見るようになりましたが、あらためて色々なものを使っていることに少し驚いております。中にはこういう使い方をするんだあと感心したものもあります。その一つが今回お話しする「ノギス」です。私にはこの器具は馴染みの深いものでありネジやワイヤーの直径を図るのによく使います。診察室では出来物... (省略されました)
診察室の風景(10)〜レントゲン写真について(続き)〜
2018年05月14日 | 担当:たいせつ動物病院
朝晩の空気が気持ちよいです。 皆様は如何お過ごしですか。 前回からの続きで今の当院のレントゲン撮影について。これについては以前に別コラムで説明があったので簡単に述べます。 以前は、これは私が知っているレントゲン撮影でもありますが、フィルムにX線を当てて、現像機で現像するものでした。現像機は、ドラマなどで暗室で液体に紙を浸して揺らしているの場面がありますが、これを自動化した... (省略されました)
診察室の風景(10)〜レントゲン写真について〜
2018年05月13日 | 担当:たいせつ動物病院
今日はレントゲン写真についてお話します。おそらく医療に関わる言葉で一番に有名な言葉かもしれません。「レントゲンを一枚撮らせて下さい」など。ご存じのようにレントゲンとは人の名前であり、電磁波の一種であるX線を発見しました(左の写真)。発見の経緯については山ほど記載があるのでここでは記しませんが、有名なレントゲンの妻の手の写真を載せます。これを見た時に医療関係者は「使える」とすぐに思ったそうで... (省略されました)
診察室の風景(9-2)〜手について〜
2018年05月12日 | 担当:たいせつ動物病院
これまで、診察室にある器物についてご紹介してきましたが、今日は一番身近な「手」についてお話したいと思います。 手で最初に思いつきますのは「触診」です。日常、飼い主様もよく目にすると思いますが、口の中を見たり、喉元を触ったり、胸に手を置いてみたり、お腹を軽く押したり持ち上げてみたりと、獣医師は手で身体のあちこちを触ります。これにより患者様の全体の印象と異常の有り様を把握します。 ... (省略されました)
診察室の風景(9)〜「戻ろうか」、「戻ってこんでええ」〜
2018年05月11日 | 担当:たいせつ動物病院
1991年公開の映画に「Backdraft」(バックドラフト)という映画があります。消防士たちを描いたものでした。長岡で学生をやっていた私は、ロバート・デ・ニーロ見たさに新潟まで出かけた記憶があります。が途中から、自分の命と引き替えに他人を救う源がどこにあるのか物語の中に探していました。 それに先立つ1990年の朝の連ドラに「凜凜と」があります。先年亡くなった田中実が主演で、連ド... (省略されました)
診察室の風景(8-2)〜分包器について(続き)〜
2018年05月10日 | 担当:たいせつ動物病院
郷里が瀬戸内地方ということもあり、幼い頃、夏は海かプールにいました。高校の頃は学校の裏が海だったので部活が終わると海を漂っていました。今考えるとのんきな時期でした。時くだり、日本海、太平洋のそばで暮らし、それぞれ付き合って楽しかったのですが、例えば、映画「八日目の蝉」に胸騒ぐところを見ると、瀬戸内への思いは身の内、ほぼ遺伝子のレベルに刻み込まれているようです。 皆様方におかれまし... (省略されました)
診察室の風景(8)〜分包器について〜
2018年05月09日 | 担当:たいせつ動物病院
今日は、「分包器」についてお話したいと思います。聞き慣れない言葉かもしれません。私自身、この職場にお世話になるまで聞いたことのない言葉でした。ただ、この機械が「作っているもの」を見てすぐに納得がいきました。薬を小さな袋に振り分ける機械を「分包器」と称します。 写真は当院で使っている分包器です。粉薬を小さな袋に振り分けるのに使っています。動物さんの場合、錠剤を苦手にする子もおり、こ... (省略されました)
診察室の風景(7-2)〜耳鏡について(続き)〜
2018年05月08日 | 担当:たいせつ動物病院
車窓から何となしに眺めれば梅が咲いておりました。よく見れば桜が散り始めています。人生のほぼ半分を北海道で過ごしましたが、この地の春の力強さは格別だなあと毎年思ってしまいます。 皆様方におかれましては如何お過ごしのことでしょうか。 前回は耳鏡についてお話しました。言葉に含まれていることでお分かり頂けるように、耳に関する検査道具で、具体的には耳の中をのぞく物です。 さて... (省略されました)
診察室の風景(7)〜耳鏡について〜
2018年05月07日 | 担当:たいせつ動物病院
タイヤ交換を終えました。 皆様方におかれましては如何お過ごしのことでしょうか。 前回は顕微鏡についてお話しました。今回は鏡つながりで「耳鏡」についてお話します。 耳鏡とはなにやら聞き慣れない言葉です。漢字変換しても一発で出てきません。かく言う私も、犬猫さんを相手に仕事をするまでそんなものがあることを知りませんでした。ただ、皆様もうすうす感じられているように耳に関する... (省略されました)
診察室の風景(6-2)〜遠心分離機について(続き)〜
2018年05月04日 | 担当:たいせつ動物病院
皆様方におかれましては如何お過ごしのことでしょうか。天候の不順は体に影響しますので、動物さんともどもお体大切になさって下さい。 前回は遠心分離器についてお話しました。今回は遠心分離器を使っての院内での検査の一端をお話したいと存じます。 前回、遠心分離器が重いものと軽いものを分けると申し上げました。別の言い方をすると、重いものを集める働きがあります。 遠心分離器... (省略されました)
診察室の風景(6)〜遠心分離機について〜
2018年05月03日 | 担当:たいせつ動物病院
春眠暁を覚えず。冬と違い体がなんとなく穏やかに感じる今日この頃です。 皆様方におかれましては如何お過ごしのことでしょうか。 前回は顕微鏡についてお話しました。今回はやはり付き合いの長い遠心分離器についてお話します。 顕微鏡と違い、遠心分離器はおそらく生き物の世界に関わることがなければ一生縁のなかったであろう器械であったろうと思います。それぐらい生物学の世界では大活躍... (省略されました)
診察室の風景(5-2)〜顕微鏡について(続き)〜
2018年05月02日 | 担当:たいせつ動物病院
皆様方におかれましては如何お過ごしのことでしょうか。 前回は診察室での顕微鏡の役割を述べるつもりでしたが、随分と脱線して今しました。 今回は、本題について。 診察室で顕微鏡を使うのは糞便検査、尿検査、おできの検査、そして抜いた毛を観察するなどです。 糞便検査では、便の中の細菌の数や種類を見て、具合の悪いところを推測します。これ以外にも、消化されずに糞便に残ってい... (省略されました)
診察室の風景(5)〜顕微鏡について〜
2018年05月01日 | 担当:たいせつ動物病院
生き物の世界に関わるようになりまして、一番長いつきあいは顕微鏡でした。最初は大学の解剖学や病理学の実習で標本を観察するのに使いました。この顕微鏡は今病院にある物と同じです。次は、生きた神経を傷つけずに取り出すのに別の種類の顕微鏡を使うようになりました。 その後、病理検査の会社でお世話になり、そこではまた病院で使っているような顕微鏡を使うようになりました。ここで、当時の社長から、い... (省略されました)
診察室の風景(4-2)〜聴診器について(続き)〜
2018年04月30日 | 担当:たいせつ動物病院
皆様方におかれましては如何お過ごしのことでしょうか。 今回は、前回に引き続いて聴診器についてお話したいと存じます。 前回は聴診器で心臓の音を聴くことに触れましたが、今回は呼吸の音についてです。聴診器で呼吸の音を聞くのは、洞窟で音のありがを探すのに似ています。胸の中で響く音はどこから来ているのか、そしてその音は詰まったような音なのか、はじけるようの音なのか。これによって胸の中で... (省略されました)
診察室の風景(4)〜聴診器について〜
2018年04月29日 | 担当:たいせつ動物病院
診療室にある身近な物を題材に、この診療だよりを綴っておりますが、今回は聴診器についてです。 病院のシンボルのような機器ですが、生まれたのは意外と新しく19世紀になってからのことだそうです。 原理は簡単で体の表面の振動を聴診器の膜の振動に置き換えて、これを聞くというものです。それまでの体に耳を当てて聞くのに比べると、音が明瞭に聞こえるようになったとのことです。これにより、... (省略されました)
診察室の風景(3-2)〜体温計について(続き)〜
2018年04月28日 | 担当:たいせつ動物病院
皆様、いかがお過ごしでしょうか。冬の入り口の頃郷里の母親に電話したところ、向こう(四国)も大分冷えるようで、「水溜まりに氷が張る」ようになったとのことです。改めて日本の気候の広がりに感心した次第です。 寒くなると手足が冷えることを感じることが多いと思います(そうでない時でも冷えを感じることはありますが)。一緒に載せました図は、サーモグラフィーという機械を使って身体の各場所の温度を... (省略されました)
診察室の風景(3)〜体温計について〜
2018年04月27日 | 担当:たいせつ動物病院
「おーい、ぶら下がってるぞ。測り直せ。」12年前、和歌山県に職を得た頃、よく言われた言葉です。何がぶら下がっているのか。体温計。何を測り直すのか。牛の体温。 写真にあるように、牛をはじめ大動物の体温は、「お尻より」体温計を入れて直腸温と呼ばれるものを測ります。その際、体温計が便と一緒に出ても下に落ちないように、左の写真のように体温計の一方をクリップで尻尾に留めておくのです。ですか... (省略されました)
診察室の風景(2-2)〜診療台について(続き)〜
2018年04月26日 | 担当:たいせつ動物病院
今回は、前回お話ししました「診察台」の続きです。 当院の診察台には、すべて「体重計」が付いています。体重計のない診察台も販売されており割安であることを考えると、「思い切ったなあ」という感想を入社した頃持ちました。 体重を量るのには意味があります。それは、「身体に不具合が生じていないかを知る」と言うことです。 体重測定の最大の特長は、患者様にほとんど負担をかけないこと... (省略されました)
診察室の風景(2)〜診療台について〜
2018年04月25日 | 担当:たいせつ動物病院
皆様、如何お過ごしのことでしょうか。今回は「診察台」についてお話したいと存じます。 毎日勤めておりますと、当たり前のように思える診察台ですが、初めて当院を見学した時は、新奇なものに思えたことを今でも思い出すことがあります。 それまで、牛、豚、馬と大きな動物さんとばかり接しており、台に乗るのは人間の方でした。 それが、ワンコさん、ニャンコさん等々、小さい動物さんに接するよ... (省略されました)
診療室の風景(1-2)〜細胞診について(続き)〜
2018年04月24日 | 担当:たいせつ動物病院
今回は、前回お話ししました「細胞診」の続きについて触れます。 前回、患者様より細い注射針を使って、腫れ物の一部をを得て、これを顕微鏡でのぞくと言うことを述べました。 この部分で省略しているところがあり、実際は、注射針で得た腫れ物の一部をスライドガラスに吹き付けて、乾燥したら二種類の色をつけて染めます。 染め上がったところで、顕微鏡で観察します。顕微鏡には三種類の拡大倍... (省略されました)
診察室の風景(1)〜細胞診について〜
2018年04月23日 | 担当:たいせつ動物病院
今回は「細胞診」についてお話したいと思います。 「細胞診」という言葉をすでにご存じの飼い主様もいらっしゃると思います。また、初めてという方もいらっしゃるかもしれません。 「細胞診」とは、文字通り、細胞を見て診断をすることですが、詳しいご説明は次回にさせて下さい。簡単には腫れ物、できもの、あるいは腫瘤と言われる身体の変化した部分に、径の細い針を刺して中身を抜き取り顕微鏡で調... (省略されました)
再生医療科便り(37)〜微生物学を巡って3「パストゥールHub3」〜
2018年04月17日 | 担当:たいせつ動物病院
父親の言葉を思い出すことが多くなりました。その中には、勉強できるうちにやったといた方がええぞ、というのがあります。勉強を続けたくても続けられなかった思いの表れなのか、あるいは算数の問題の前でうんうん言っている子供を見かねてのことか、未だ知りません。 パストゥールの父親はナポレオン配下の下士官であり勲功あった人だったそうです。ナポレオン没落後、故郷に帰り、皮なめし業で生計を立てており... (省略されました)
再生医療科便り(38)〜微生物学を巡って4「パストゥールHub4」〜
2018年04月17日 | 担当:たいせつ動物病院
小雨は出発、大雨は行動中止。山行も四日目に入ると行動中止にホッとする自分がいました。山に入っていた頃のことです。今でも雨の日は気持ちが落ち着きます。 前回はパストゥールの父親のことについて記しました。今回は母親について。 母親については、パストゥール自身による後年の回想から、物静かであるが内に熱情を秘めた人であることが窺われるそうです。後に触れますが「パストゥールの熱情」と呼ば... (省略されました)
再生医療科便り(39)〜微生物学を巡って5「パストゥールHub5」〜
2018年04月17日 | 担当:たいせつ動物病院
皆様いかがお過ごしでしょうか。 郷里に両親を残してもう三十年になろうとしています。その間にいろいろあったのですが大過なくやってこられたのは叔父、叔母、すなわち親たちの兄弟がいたお陰です。その分、叱られもしますが。 パストゥールにも兄弟がいました。上には姉が一人。この人は家業である皮なめし業を継ぎ、パストゥールが研究に専念できる下支えとなりました。後に触れますがパストゥー... (省略されました)
再生医療科便り(40)〜微生物学を巡って6「パストゥールHub6」〜
2018年04月17日 | 担当:たいせつ動物病院
皆様、いかがお過ごしのことでしょうか。 前回まで、パストゥールの家族について記しました。その中で、兄弟のお話をしました。姉一人、兄一人、妹二人がおりました。兄、妹は早くに亡くなり、パストゥールに残された兄弟は姉さんだけでした。彼女はパストゥールに代わって父親の後を継ぎ皮なめし業を切り盛りしていくことになります。 パストゥールが故郷を離れパリにある高等師範学校に言って間もな... (省略されました)
再生医療科便り(36)〜微生物学を巡って2「パストゥールHub2」〜
2018年04月16日 | 担当:たいせつ動物病院
夜半のにわか雨で、久しぶりのずぶ濡れを経験しました。自宅でストーブを前に毛布にくるまり、タオルで頭を拭きながらほうじ茶を飲んでいると、不意に映画「遙かなる山の呼び声」の冒頭の場面を思い出しました。 皆様方いかがお過ごしのことでしょうか。 知らないことはまだまだ沢山あり、そのことが楽しいと思うのですが、前号で触れました酒石酸もパストゥールのことを調べるまで全く知りませんでした。... (省略されました)
再生医療科便り(35)〜微生物学を巡って1「パストゥールHub1」〜
2018年04月14日 | 担当:たいせつ動物病院
前回までジェンナー(Jenner, Edward, 1749-1823)を中心にして、牛痘種痘すなわち天然痘予防について記しました。またこれを通じて獲得免疫の一端に触れました。 さて、ここで問題となるのは天然痘予防に寄与したものは、あるいは獲得免疫の出発点にいるものは何なのかです。これについては「微生物」というのが答えの一つになります。そして微生物を的確に捉えた人物がパストゥール... (省略されました)
再生医療科便り(34)〜獲得免疫について12「ジェンナーの時代9」〜
2018年04月13日 | 担当:たいせつ動物病院
ジェンナー(Jenner, Edward, 1749-1823)は、1761年に医学の道を歩み始めます。修行中の1768年頃に「牛痘に罹ったことのある人は天然痘に罹らない」という農民の言い伝えを知ります。 1773年、故郷バークレーにて開業。天然痘予防のために人痘種痘を「実施」したこともあるようです。 1778年、牛痘に罹ったことのある女性に牛痘種痘を「試み」、発症しないこと... (省略されました)
再生医療科便り(33)〜獲得免疫について11「ジェンナーの時代8」〜
2018年04月12日 | 担当:たいせつ動物病院
古代インドに端を発したとされている人痘種痘はトルコを経由して18世紀に英国に伝わりました。人痘種痘は天然痘患者の膿などを使ってわざと天然痘にかからせてこの病気に対する免疫をつける方法でワクチン療法の一つです。死亡率2%、片や天然痘の重いものでは死亡率20から30%でした。2と20、随分と安全ではないかと考えることもできそうですが、50人に1人というのもどうかなあと感じてしまいます。 ... (省略されました)
再生医療科便り(32)〜獲得免疫について10「ジェンナーの時代7」〜
2018年04月11日 | 担当:たいせつ動物病院
高倉健は私にとって格別の存在であり、映画「遥かなる山の呼び声」は北へ向かうきっかけとなりました。映画の中で草競馬に歓声を上げ、お弁当を楽しむ場面があります。その大らかさは、三十年余りたった今も胸の何処かを揺さぶります。 えらいことに手をだしたなぁというのが今の感想です。免疫学の歴史を記そうとしたことに対して。この歴史が医学の歴史とほぼ同義であることに今更ながら気づきました。それほ... (省略されました)
再生医療科便り(31)〜獲得免疫について9「ジェンナーの時代6」〜
2018年04月10日 | 担当:たいせつ動物病院
生きている間にうれしいことはいくつもあり、その中に本との出会いがあります。 22号のブログから免疫学の歴史を書き始めました。ジェンナー(Jenner, Edward, 1749-1823)から始めたこの試みは、師匠であるハンター(Hunter, John, 1728- 1793)へと流れて行きました。それはジェンナーの種痘開発にハンターが間接的ではあっても大きく関わっているとの思... (省略されました)
再生医療科便り(30)〜獲得免疫について8「ジェンナーの時代5」〜
2018年04月09日 | 担当:たいせつ動物病院
ハンターの生きた時代は、イギリスが大英帝国となる前の上り坂の頃であり、その影響の及ぶところから新奇の生き物の標本やその一部が国内に持ち込まれるようになり、それらのものは時としてハンターの生き物に対する見方の変更を迫ることがありました。ハンターが幸いであったのは、それ以前、あるいは同時代の「人間」が生物を含む事物の見方を変更することの経験を積んでいたことがありました。そのため、彼は目の前の「... (省略されました)
再生医療科便り(29)〜獲得免疫について7「ジェンナーの時代4」〜
2018年04月07日 | 担当:たいせつ動物病院
ジェンナー(Jenner, Edward, 1749-1823)から脱線して、お師匠であるハンター(Hunter, John, 1728- 1793)の話しが続いております。 ハンターの評伝を読んでおりますと、旧来の考え方に縛られることが少なく、観察と実験の繰り返しであったことが分かります。目の前の事実を重視する、このできるようで難しいことをやり遂げた人物だと思いました。 ... (省略されました)
再生医療科便り(28)〜獲得免疫について6「ジェンナーの時代3」〜
2018年04月06日 | 担当:たいせつ動物病院
小生は今この原稿を焼き芋を食べながら書いております。近所を珍しく焼き芋屋さんが通っていたのでついつい買ってしましました。 小さい頃、母親が近くの八百屋さんで焼き芋もよく買っておいてくれたのを思い出しました。友達と軒先でふーふー息をかけながら食べていました。 長岡に住んでいた頃、焼き芋屋さんの集合場所というところがあると聞きつけて、物好きにも友人とその場所まで出かけて行って、焼... (省略されました)
再生医療科便り(27)〜獲得免疫について5「ジェンナーの時代2」〜
2018年04月05日 | 担当:たいせつ動物病院
前回、ジェンナーのお師匠さんであり、親友でもあったジョン・ハンター(John Hunter、1728- 1793)についてふれましたが、ハンターは「ドリトル先生」のモデルとも言われ、また、「ジキル博士とハイド氏」の モデルとも言われています。 ハンターは「近代外科学の父」と言われ、解剖学の知識を背景に地に足のついた外科学を生み出したのですが、一方でその解剖学の知識を得るために夜... (省略されました)
再生医療科便り(26)〜獲得免疫について4「ジェンナーの時代1」〜
2018年04月04日 | 担当:たいせつ動物病院
(注)この原稿は2016年11月に書いたものです。少し前のことを思い出しながらお読みいただければと思います。 もう過ぎましたが、11月11日はポッキーの日です。今年初めて知りました。周りのスタッフに聞いてみるとみんな知っており知らぬのは己ばかりと感じた次第です。 同日午前八時にハリーポッター最終巻の発売が解禁になりました。ラジオでは、朝から並んで興奮さめやらぬファンの... (省略されました)